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2006-12-02

公認コミュニティのキャズム?組織と個人

NTT Docomoがプッシュトーク(PTT)の理解促進を図ることを目的としてmixiの公認コミュニティを運営し、それがわずか10日で閉鎖に追い込まれたことを題材とした記事が、Web担当者フォーラムに記載されていた。mixiでこのことが起きたのはもう半年近く前のことではある。

この記事は、次のように示唆している。

利用者が当然のように求めていた「ふつうの会話」に対応しなかったドコモは、極端な言い方をすれば「利用者との双方向コミュニケーションは行わない」という決断をしたとも言えるだろう。

双方向コミュニケーションを否定してうまくいくはずがない、という指摘はその通りだと思う。

考えておくべきは、なぜこのような事態が起こるのか、そのメカニズムである。事象として「対話を拒否した」と受け止められているには違いないだろうが、それは誰の意志や指示によってそうなったか、ということが重要なのである。

あくまで推測に過ぎないが、かつて数年にわたってNTT側で仕事をした経験から言うと、それは、SNSに組織としての行動規範を持ち込んだことが影響していると思われる。

SNSに参加している人の立場や資格は基本的に私人である。参加者の間では、個人と個人のコミュニケーションが基準となっている。そこでは、「迅速性」「柔軟性」が重要である。これに対して、企業のコミュニケーション行動規範は「一貫性」「正確性」が重要である。

また、個人として参加する場合は自己判断で全てが可能となる。翻って、組織に縛られて参加する場合は、全ての権限が委譲されていない場合が少なからずある。NTT Docomoは、現場の担当者に、自らの判断で迅速かつ柔軟に対応することが可能なように権限委譲をしていただろうか?

現場が管理者にお伺いをたて、管理者が職務命令(あるいはそれに類似の指示として)こうせよ、と指示していなかったか。そうであれば、どうしても対応が組織防衛的、杓子定規で四角四面、お役所官僚の振るまいに見えるようになる。「正しい判断」にもとずいた、遅れ気味で、つっけんどんな対応。

そして、判断の根拠は、あくまで自ら設定したルールである。SNSには独自の文化がすでにあり、不文律によって規範ができあがっている、あるいはそう信じている参加者も多い。「テーマに関係のない不規則発言はするな」というルールを」設定したとしても、参加者は気づかなかったり、気づいていたとしても不文律を上位のルールと感じてしまったり、無視したりする。(何もネットに限ったことではない。国会での不規則発言がその典型だろう。)

場の提供者として、組織は場を「管理」したがる。件のタウンミーティングでのやらせを通じて、官吏が発言をコントロールしようとした振る舞いと同じである。こうした「管理」に対して、参加者は極度の反発を示す。

無用の炎上を防止しようとするなら、コミュニティは組織の論理でコントロールできない、という認識を持った上で、次のようなことを実践することだろう。

1)現場の担当者に、クレーム対応を一任する。
  対応の方針は、「迅速な対応」、「姿勢の柔軟さ」
  現場の担当者に荷が重いなら、責任ある立場の人間が即時対応できる体制を
  取っておけばいいだけのこと。
2)管理よりも自由を優先させる。
  意に沿わないこと、不利なコメントに対しては、自浄作用に期待する
  (ここの覚悟が難しいが、事前にこうした事態は織り込んでおくべき)
3)コミュニティの空気、文化、不文律を尊重する
4)上記のことを行った上で、その場の目的、開設の意図をわかりやすく、粘り強く伝える

企業が相手にする消費者は、全体としてみても個人の集合体である。お客様第一主義というコトバが空念仏になるかどうかは、結局のところ清濁あわせ呑む度量があるかどうかにかかっている。厳しいものではあるが。

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